生物圏生命化学科プレミアム対談
生物資源学部発!微生物を使ったモノづくり

微生物を使ったモノづくりは「ホワイトバイオテクノロジー」と呼ばれ、微生物を介してバイオ燃料、化成品原料、医薬品素材、化粧品素材、食品素材などの生産が行われています。生物圏生命化学科では、微生物を使った研究者が多く、対談を通じて最新の研究を紹介します。

➡ 苅田修一 教授
  微生物を使ったモノづくり 1

➡ 梅川碧里 准教授
  微生物を使ったモノづくり 1

➡ 木村哲哉 教授,國武絵美 助教
  微生物を使ったモノづくり 2

➡ 磯野直人 准教授
  微生物を使ったモノづくり 2
➡ 三宅英雄 准教授
  微生物を使ったモノづくり 3

➡ 田中礼士 准教授
  微生物を使ったモノづくり 3

➡ 岡崎文美 准教授
  微生物を使ったモノづくり 4

食品発酵学研究室 苅田修一 教授

微生物で利用できないものを利用できるように変換する

《出演教員》
食品発酵学研究室 苅田修一 教授

地球温暖化防止の観点から、「燃料を微生物によって作れないか?」というテーマで、自然界に豊富にセルロースを糖に分解する微生物と酵素の話から、その微生物や酵素を使ってシュレッダー紙からプロパンガスに変換する最新の研究の話しを聞くことができます。また、食品発酵の研究では、野生酵母によるビール造りや利用されない魚のヒレや尾から魚醤を作る話も聞くことができます。微生物を使って役に立たないものを役に立つものへどのように変換することで、持続可能な21世紀型のアプローチについて聞くことができます!

食品発酵学研究室 梅川碧里 准教授

酵母の持つ力のしくみを紐解く!

《出演教員》
食品発酵学研究室 梅川碧里 准教授

わたしたち人類がパンやお酒づくりに長年利用してきた「酵母」という微生物についてのお話です。酵母ってどんな生き物なのか?
糖からアルコールと炭酸ガスを作り出す発酵力はどのようにして生み出されるのか?
そして、お酒造りだけじゃなく、生命現象を解明するための「真核モデル生物」として、酵母が人類の科学の発展のために果たしてきた役割についてご紹介します。
また、研究室の学生による、大学生活や進路についての生の声もお聞きいただけます。

微生物遺伝学 研究室 木村哲哉 教授

微生物遺伝学 研究室 國武絵美 助教

微生物の遺伝子制御による効率的バイオマス分解とバイオ水素の生産

《出演教員》
微生物遺伝学研究室 木村哲哉 教授,國武絵美 助教

微生物遺伝学研究室では微生物の生理機能を解析し、産業に応用することを目標として研究を行っています。
このトークでは「微生物を使ってバイオマスを有用物質に変換しよう」ということをテーマに、新しいエネルギーとして注目される水素を作る細菌と、未利用バイオマスを分解するカビについてお話します。
小さな生物の中でどのようなことが起こっているのでしょうか。複雑な代謝や遺伝子の調節機構、微生物を高機能化するためのアプローチについてお話したいと思います!

食品化学研究室 磯野直人 准教授

微生物のDNA情報を利用して有用な糖をつくる

《出演教員》
食品化学研究室 磯野直人 准教授

微生物が持っている珍しい酵素は、ぶどう糖や砂糖などのありふれた糖を、有用で高価値な糖に変えることができるかもしれません。
この対談では役に立つ微生物の酵素をどのように探しているのかという話を提供します。
「微生物を使ったモノづくり」というテーマの対談ですが、オリジナルの微生物を入手したり培養したりせずに、酵素の設計図が書き込まれているDNAだけを利用して珍しい酵素をつくっているという話を聞くことができます。
また、微生物酵素を利用した「にがい糖」の作りかたや、その機能についての話もあります。

分子生物情報学研究室 三宅英雄 准教授

ブルーカーボン“希少糖DEH”の生産

《出演教員》
分子生物情報学研究室 三宅英雄 准教授

大気中の二酸化炭素濃度は年々上昇し続けており、化石燃料を使い始めた産業革命以降48%も増加しています。
日本では2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロを目指し、これを達成するには再生可能エネルギーの拡大が必要とされています。
日本は海に囲まれCO2削減の切り札として“ブルーカーボン”が注目されています。我々はブルーカーボンの中で最も物量の多い大型海藻である褐藻類をターゲットとし、その中に最も多く含まれるアルギン酸と新規酵素を使って希少糖DEHの生産に成功しました。
後半では、DEHを使ったバイオ燃料の生産と新規酵素の機能解析について紹介します。

海洋微生物学研究室 田中礼士 准教授

海の微生物ハンターモノづくりを担う微生物を捕える

《出演教員》
海洋微生物学研究室 田中礼士 准教授

 海水1mlのなかには細菌とよばれる微生物が百万匹もいることをご存知ですか?細菌は目には見えないくらい小さいですが、海洋での分解者として重要な役割を担っています。
 これらの細菌の多くは培養が困難な未知の世界です。本日はこれらの海洋細菌をハンティングするお話をしたいと思います。
私が今取り組んでいるのは海藻から新しい化成品やエネルギーを作るための細菌です。また海の無脊椎動物と共生する細菌なども精力的に研究を行っており、これまでに報告例のないイプシロンプロテオバクテリアや、海洋由来スピロヘータなどを発見しています。これらの細菌の培養を成功させるのは、若い諸君です!!


水産物品質学研究室 岡﨑文美 准教授

海の生物遺伝子資源を活用した“ものづくり”研究

《出演教員》

水産物品質学研究室 岡﨑文美 准教授

地球の総面積の約70%を占める海には、陸上とは異なる特殊な環境が存在しており、まだ知られていない生物や、それらの持つ遺伝資源が存在するとされています。
本対談では、未知なる生物遺伝資源の宝庫として期待されている“海”から、人類の役に立つ微生物や遺伝子を探して調べ、それらを活用して有用物質を生産する最新の研究の話しを聞くことができます。
海藻だけに含まれる変わった糖とそれを分解する特殊な酵素、超好熱性海洋細菌がつくる耐熱性酵素の基礎研究と産業利用に関する話題を通して、海の生物遺伝資源を研究することの魅力をお伝えします。


水圏材料分子化学研究室 伊藤智宏 准教授

肌寿命50年の延伸を目指した食資源利用と創薬

《出演教員》
水圏材料分子化学研究室 伊藤智宏 准教授

私たちの体を覆う皮膚は,外界からの様々な刺激から生体を守る最前線の臓器であります。
しかし,私たちの体に備わっている防御システムにて肌を守れるのは,現状の太陽光から地表に降り注がれる紫外線などの光線量から考えると50年ほどといわれています。
本対談では,皮膚の役割から美容化粧品(美白,シワ,たるみなど)の開発における標的分子,化粧テクニック,最新の化粧品研究についてクイズを交えながら説明します。
また,『なぜ水産化学系の教員が化粧品素材の開発の研究を行っているんだ!?』と思った君も納得する研究背景についてもお話しします。


創薬化学研究室 増田裕一 准教授

薬の分子を「化学的」に創る

《出演教員》
創薬化学研究室 増田裕一 准教授

私達の健やかな生活を支える薬は、どのように創られるか知っていますか?この動画では、薬の分子が何でできているか、どのようにして効果を示すか、薬を創るためにはどのようなことを研究すればよいかを対談形式で紹介します。
キーワードは「化学」です。
さらに、創薬化学研究室での研究の進め方や実験の様子だけでなく、ゼミや課外活動の様子も紹介します。
みんな楽しく研究しています。

生理活性化学研究室 稲垣穣 教授

ウイルス感染の仕組み−鍵と鍵穴−

《出演教員》生理活性化学研究室 稲垣穣 教授

コロナ禍の中、ウイルス研究が注目されています。この対談では、ウイルスの感染の仕組みについて分かりやすく解説します。非常に小さなウイルスで大腸菌に感染するφX174を例に、φX174が細胞外にあるリポ多糖を認識して結合し、細胞内にDNAを注入する様子を説明します。その様子は鍵と鍵穴のようにフィットし、ウイルス自体が構造変化することでリポ多糖と強固に結合する説明や有機化学的なアプローチによる認識機構の解明について説明します。このようなウイルスの認識機構を応用することで目的の細胞に薬を届ける手法についての解説もあり、バイオ研究の基礎から応用について聞くことができます!

附帯施設農場 三島隆 准教授

頭が良くなる?−食品の表示を活用しよう−

《出演教員》
附帯施設農場 三島隆 准教授

 みなさんは「機能性食品」という言葉を知っていますか。2015年より始まった新食品表示制度の一つです。生鮮食品を含めた全ての食品に対して国の定めるルールに基づき、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を販売前に消費者庁長官に届け出れば、食品の包装に機能性を表示することができます。機能性食品は病気を治す薬の機能はありませんが、健康の維持・増進が期待できるものです。
 この対談では、脳に届く食品成分はどんなものか、記憶力などに関係するとされる機能性食品の事例を見ながら、大学における食品成分分析の研究について紹介します。


生物機能化学研究室 勝崎裕隆 准教授

天然から体に効く物質を探して有効利用する

《出演教員》
生物機能化学研究室 勝崎裕隆 准教授

世の中で、体に良い食品といった話がよく聞かれます。しかし、何が、体に効いているかが明らかでないと、特定保健用食品や機能性表示食品としては認められません。そのため、食品由来の成分が1つの物質として化学的に取り出され、さらに化学構造が決められます。この得られた物質は、時には化学的に変換され、より有効な薬品として応用されることもあります。そのようなことを大学で学ぶため学科の紹介や大学で学ぶ内容をわかりやすく説明します。


生物機能化学研究室 岡咲洋三 准教授

脂質を中心とした代謝物分析と生物学研究への利用について

《出演教員》
生物機能化学研究室 岡咲洋三 准教授

脂質はタンパク質、糖質に並ぶ主要な食品の栄養素の一つであり、エネルギー貯蔵、細胞膜、シグナル伝達といった生命活動の根幹に関わる重要な代謝物です。脂質を構成する多種多様な脂質分子の動態の詳細な分析は、生物の代謝の仕組みの解明や、食品の加工や管理法の開発などに利用できると考えられます。今日は植物の脂質の網羅的分析の実際や利用例の概要を説明します。

海洋食糧化学研究室 柴田敏行 准教授

水産物の機能性と美味しさを科学する

《出演教員》
海洋食糧化学研究室 柴田敏行 准教授

四方を海に囲まれた日本は,漁獲量や「水産物」の消費量が共に多いことから,水産大国の一つと言われています.海洋食糧化学研究室では,日本人にとって重要な食資源である「水産物」について,「機能性」や「美味しさ」を明らかにする研究に取り組んでいます.プレミアム対談では,「海藻とマリンポリフェノール」,「食用深海魚の美味しさを数値化する」,この二つの取り組みについて紹介をします.

海洋食糧化学研究室 柿沼誠 教授,五十嵐洋治 助教

持続可能なノリ養殖のための次世代の育種

《出演教員》
海洋食糧化学研究室 柿沼誠 教授,五十嵐洋治 助教

おにぎりやのり巻きなど,私たち日本人には昔から馴染み深い食材「海苔」。毎日何気なく食している「海苔」ですが,実は地球温暖化の影響でノリ養殖に危機が迫っている!? そんな海苔について,日本人と海苔との関わりの歴史,より良いノリ品種を作るための品種開発の苦労,さらに持続可能なノリ養殖のために行われているゲノム情報を活用した最新の育種研究について話を聞くことができます。また,幻の最高級海苔「アサクサノリ」復活へ向けて,品質やブランドを保証するための科学的分析手法を用いた海洋生物化学研究室の取り組みについて紹介します。

生体高分子化学研究室 舩原大輔 教授

これはすごい!二枚貝の驚くべき能力!~めっちゃ怪力だすし、宝石もつくります~

《出演教員》

生体高分子化学研究室 舩原大輔 教授
アサリやハマグリ、ホタテガイなど、とても身近な生物である二枚貝。重要な食資源として大昔から人は利用してきました。じつはそんな貝は、おいしいだけでなく、生物として驚くべき能力をもっています。今回は怪力を出す貝柱と、貝が作る宝石「真珠」の話をします。知っているようで知らない二枚貝の秘密について迫ります。

古丸 明 教授・田丸 浩 教授

真珠を通じて地域課題を考える_大学研究者のよもやま話

《出演教員》

古丸 明 教授・田丸 浩 教授

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